実は、好奇心に負けて転売ビジネスを1~2回試してみたことがあります。自分には向いていないなと思ってすぐに辞めてしまいましたが、今回はそのときのお話を書いてみようと思います。

転売に興味を持ったきっかけ

まず覚えていただきたいのが、中古品の転売ビジネスをするには古物商許可が必要だということです。例えば、昔の玩具をオークションサイトで購入し、別の場所に転売するには古物商許可が必要です。もし試してみたいという方は、自分のお手持ちのものを販売するか、新品のモノを仕入れて売ってみてくださいね。

転売に興味を持ったきっかけは、断捨離でした。家の断捨離に終わりが見え始めたころ、リセールバリューの高い商品がいくつか手元に残っていることに気が付いたのです。

このまま捨てるのはもったいない。誰かに使ってもらいたいけれど、でも買取に出すとあまりに安い……。できるだけ高値で手放したいというのが人情です。

そう思ってフリマアプリやオークションサイトでいろいろ調べているうちに、「この商品の相場は、実店舗で買う価格とフリマアプリで売る価格に差がある」という細かな違いに気がつくようになりました。実店舗で購入した商品を、別の場所で販売するだけで利益が手に入るという状況が思っていたより多いのです。

この気付きが、転売に興味を持つようになったきっかけでした。

転売のビジネスモデル

転売は、商品を仕入れて再び販売するビジネスのことです。販売先にはヤフオクやメルカリ、Amazonなど、ネット上には多数の販売プラットフォームがあります。本腰を入れるならば、古物商許可を取ってもいいでしょう。中には、高価な商品を仕入れ、利益を上げることができる人もいるようです。

転売ビジネスの魅力は、商品を横流しするだけで利益が得られるという気軽さにあります。金銭面ではメリットかも知れませんが、市場調査をしたりあちこちに出向いたりする時間コストがかかりすぎるという印象はあります。

とはいえ、個人の場合は、自分が好きな分野の商品を扱うことができるという楽しさもあります。自分の趣味分野に特化するならば、楽しくやれる副業かもしれませんね。

しかし、転売にはリスクもあります。例えば、仕入れ先で偽物や故障品を掴まされた場合は、自分が販売した商品が問題を起こし、トラブルになる可能性もあります。

転売とミニマリズムの相性は悪すぎる

私自身も他の商品を仕入れて転売するという方法を試してみたことがありますが、その中でいくつかのデメリットを感じました。

まず、転売は誰でも簡単に始められるため、ライバルが多いということです。同じ商品を売っている人がたくさんいると、価格競争になってしまいます。

加えて、仕入れる商品や売るタイミングを間違えるとすぐ赤字になります。仕入れた商品が思ったよりも売れずに在庫となってしまった場合、損切りを覚悟で早く手放さなければなりません。

そして、私がもっともストレスに感じたことが、「在庫保管するスペースが必要」という点ででした。転売を行うためには、仕入れた商品を保管する場所が必要です。ちなみに、空売りは得られる利益に対するリスクが見合わないので辞めたほうがいいです。

私は大量にものをやり取りしたわけではありませんが、それでも単なる売買用のアイテムが商品が自宅にあることが思いの外ストレスでした。だって、せっかく断捨離をしてモノを減らしているのに、わざわざ新品のモノを手元に置かなくてはならないんですからね。私のライフスタイルには絶対に合わないと確信した瞬間でした。

価値観は人それぞれだと思いますが、ゆったりシンプルに暮らしたい方にはあまり向かないビジネスモデルだという学びを得たというお話でした。